第二種電気工事士の資格をお持ちの方は相当数います。
R-L直列回路の諸量を求める公式は左枠内にある式です。
電験三種の試験に合格できる状態になるには、自ら公式
をたどれるまでになるという事です。つまり交流回路
複素数計算、Rはそのまま、LはjωL、Cは1/jωCにする。
jωL,1/jωCはリアクタンスといいこのまま加減できる。
jは虚数といい二乗でー1、逆数でーjとなる、Rとは
R+jXという状態でコンビで扱う。こういう数字を複素数
といい交流回路計算で使用されます。以下R-L直列回路
を複素数で解析、tanは三角形の高さ÷底辺で各XとR
が該当、そこがわかれば斜辺はピタゴラス定理で算出
更に力率はCOSなので判明します。電気は三角形です。
複素数で電力も検証してみました。皮相電力を求めて
a+jbに分解する、実数部が有効電力で虚数部は無効電力
もしL=0にしたら、皮相電力はどう変化するか以下です。
L=0つまり抵抗だけですからEE/Rになるのは当然では
ありますが、こういう当たり前を自分で確認するのが
電気を好きになる方法だと思います。
では上の回路にコンデンサーを入れて力率を1にする
コンデンサー静電容量C(F)を求めてみました。つまり
IM=I+ICの式中において虚数部j部分が0になればいい
力率改善1にするとは虚数部を0にする事です。
結局、複素数計算で何がしたいのか?実は複素数計算
は値だけでなく位相も同時に処理しているのです。
I=a+jb=Icosθ+jIsinθ、考え方を理解するにはベクトル
は便利ですが何かの値を求めたり検証するには複素数計
算が一番楽に答えを得る事ができます。
ただ初めてでは理解し難いのも当然です16世紀あの数学天才
オイラーでさえ、負の数の平方根が数の仲間として認められ
るべきではないと言われていたそうです、その後の偉人に
より完成された学問です。私も正直何かと聞かれたらよく
わからないです。このBlogでもZ = r(cos + jsin )しますが
これも17世紀に数学者により考案された手法なのです。道具
として使うと電気公式や現象が説明できる、とにかくこれを
実用化させた人は凄い!ですから1回読んだり見ただけで自
在に複素数を私や貴方の様な凡人ができるわけない。でも
粘り勝ちで勉強して頑張るしかないんです。
検算してみました。力率が1の時の回路電流ベクトルは
下の通りです。ここで注意してほしいのはIMが力率改善
で電流値が低下しても各IとIC値は何も変わる事なく初期
電流は流れています。あくまでIM線路部分、つまり並列
分岐点までという意味です。実際の力率改善用モーター
でも必ずそうなります。力率改善用コンデンサーを設置
したらモーター電流が低下して省エネになるなんて思っ
てる方が設備現場でも時々いますがそれも無理ないかも
しれません。電気を勉強した人でないと完全理解は無理。
矢印でjを掛けるとは位相を90°進める意味です。
LやCの値が固定として上の回路の力率が1になる電源周波数
はいくらか、三種ではこのどちらかで問われると思います。
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★これは重要な電気計算ルールです。
極座標表示でこれが電圧や電流ならば表示される数字
は実効値です。もしそれを最大値として扱い計算して
得た値が解答選択肢にはあります。完全引っ掛けです。
この5年位前から問題作成者は出題者がどんな間違え方
をするかも考えて解答選択肢を作成しています。
電源の極座標表示に迷う事なく電源は単に140Vと考えます。
力率0.6なので三角関数の公式からSIN値を出せば複素数表示
できます。I1が力率0.6の回路の電流成分で抵抗を追加した
後の主電流成分がI2、I2の成分を調べて実部の大きさが40A
と判明、抵抗追加となり増える電流成分は実部だけなので
差引き増加分が追加抵抗に流れる電流、後はオームの法則
で抵抗値を求めるだけです。_下の三角関数の公式は超重要
★⇒電験三種基礎最新記事へ
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