電検三種基礎 電力計接続回路計算

回路に電力計を接続した電力計の問題
電力計が指示する値はV×I×cos(VとIの位相差)となります。
N相N線式の電力はN-1個の電力計で測定できるというブロン
デルの定理から2個のそれで回路の有効電力測定する2電力
計法です。場合によっては文章問題でも出題されるかも?
各電力計の指示値を合計すると三相有効電力値となります。
π/6とは30°の事で30°の三角形を書いてその辺の比率から
sinとcos値はわかります。

電力計を接続してる場合はその指示が何を意味してるのか?
を調べないといけません。そう電力計で指示される値が有効電
力=回路電流I×電圧V×cosθであるとは限らないのです。
たとえばa相の電流とbc間の電圧から指示してる電力計の場合
この接続だと位相差は90-θだから電力計の指示は有効電力で
はない、従い電力計の指示からはVIsinθが求められるのがわ
かります。

cos(90-θ)=sinθ、cos(180-θ)=-cosθ、cos(-θ)=cosθ
cos(A+B)=cosAcosB-sinAsinB、cos(A-B)=cosAcosB+sinAsinB
電力計接続計算では必要になる公式で暗記しましょう。
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R2年度電験三種過去問_理論問15
昨年も電力計接続回路問題出題されてます、とにかくその
電力計において電圧と電流の位相差をベクトルを書いて調
べる事が必要です。こういう問題は必ず正解しないとB問
題では得点できない、60点合格はA問題14中10問、B問題
は1問は正解しないと合格できません。A問題を12問正解
するのは私でも100%自信ないです。今は5点のA問題でも
10点のB問題とレベル的に大差ない事が多いです。

デルタ部分の抵抗をスター変換で1/3にして相電圧は
200÷√3ですからその電流I、ただ題意は相電流で
すからIは最後に√3で割ります。

有効電力は電圧×電流×COS(電圧と電流の位相差)です。
力率からいつもの三角形を考えるとSINもわかります。
後は計算するだけですが正確に解けば3700Wは算出で
きますが、あそこをほぼ1と考えたら概略では答えは
4000W程度、選択を見れば3番とわかります。今回は
あえて市販模範解答とは違う方法で解いてみました。

三相交流のベクトルを書けるのは必須ですから何も見なくても
紙の上でできるか確認してください。各相電圧Eは120°ずれて
いる、ベクトルは反時計回り、線間電圧Vabは相電圧Ebを反対
にして相電圧Eaとベクトル加算するのです。電力計の指示値
は線間電圧×線電流×C0S(角度差)になる
のです。

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単相回路では電力計は単に演出で普通に回路計算をして
ください。こういう問題ならラッキーですね。

コイルに流れる電流をIL、抵抗に流れる電流をIR
(a)この回路の無効電力を求めないさい。
皮相電力W、有効電力P、無効電力Qとした場合これを解くためには
②の関係式を知らないと解く事ができません。次に各電力の基本式
が③です。皮相電力Wは電流12.5Aと電圧300Vを掛けた物ですから
3750VAです。_②の式をQ=に変形してW=3750、Pは問題にある225
0を代入すれば後は電卓で、答えは3000Varになります。

誘導性リアクタンスXを求めなさい。
電流は12.5Aと問題から値が与えられていますがこれはIRとILとに
分解できます。電流を分解する場合に必要なのが力率です。力率
は⑤の式で表す事ができます。つまり力率が0.6の12.5Aの電流と
いう事がわかります。これは⑥の式で表す事ができます。これは
コイルだから遅れ電流になるのです。だから虚数部分はマイナス
符号ですから⑦がこの回路の電流を示す式になります。後半sin
を含む式がコイルに流れる電流です。前半のcosを含む式が抵抗
に流れる電流です。コイルに流れる電流を求めるのですからこの
sin値がわからないとできません。⑧の式を覚えてください。これ
で算出できます。sinは0.8です。後はそれに12.5Aを掛けると10Aが
ILになります。後はオームの法則で300Vをこの10Aで割ればXの答
えは30Ωです。


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