電験三種基礎 直流回路計算入門

mailで電気がよくわからないという意見を頂いたので
電気入門である直流回路の抵抗や電流などの基礎計算
をレクチャーします、ただ電験三種ですから中学の理
科レベルでは終わりません。まずは抵抗のこの基本公
式を紹介します。EやV:電圧、I:電流、R:電気抵抗
P:電力を表す記号、中2の理科で習い聞いた事は貴
方もあります。並列抵抗式は必ず暗記の事!
直流回路問題1

これは実際の電験三種問題からですがこういう回路の
抵抗を計算する場合は電源から一番遠い場所から行い
ます。
RΩの抵抗をN個並列接続したらR/Nなので最初
に一番後の2個の並列抵抗を30Ωにします。そこには
10Ωの抵抗が直列なので加算して40Ωになります。
計算では40Ωと(10+30)Ωの並列抵抗計算しています
が様は40Ω抵抗が2個並列なのでR/Nの公式で2で割り
20Ωです。最後に電源に一番近い40Ωを加算すれば
全体抵抗は60Ωになります、電流はオームの法則で
I=V/Rにより1Aで最初のSTEPは完成です。
直流回路問題2

並列回路において分流する電流値は抵抗値に反比例
するというのは重要な公式で交流回路でも多様する
事となるので必ず暗記されてくださいね。
直流回路問題3

下I1を求めるためにその公式を使用していますが
40Ωと①以降右側をその式にて電流を求めています。
実際の試験段階では相応に慣れてるはずなので使う
式を一括で書いて計算された方が間違いがなく確実
です。たぶん慣れたらこの回路なら暗算でできます。
直流回路問題4

ではこれはどういう問題なのか紹介します、けして難しい
問題ではありません。まず電源が左右に2個ありますがあ
る抵抗に流れる電流を求める場合、電源が各単独時の電流
を各求めます
、そうなると抵抗に流れる電流値が2個発生
しますが、それらを加減した物が実際の電流値となるのです。
H25年度電験三種_理論問6

この考え方は交流回路においても有効でこう考えれば難しい
定理を使わなくても、複数電源の電流値は求められます。
キルヒホッフ、テンブンの定理は多少数学力が必要!
d電流の流れ

各単独電源の時のI1とI2を求める必要があります。各
単独電源でのI1とI2の向きは逆と計算前にわかるので
今回は差になります。電流の方向はI1>I2ならば右向き
ですが計算してみないとわかりません。方向が重要では
なく電力を求めるので、実際に流れる電流値を知りたい
のです。
H25年度電験三種_理論問6
1A未満の小さな電流値を扱うので途中で無理数になる分数
を電卓で計算、四捨五入使用すると最終値で誤差が大きく
なり解き方は正しくても、値が正解から大きくずれ解答選
択肢に近い値がない!という可能性もあります。計算は極
力分数で行ってください。電気計算では分数は必須です。
I2の方が電流値が大きいので電流方向は左向きですね。
消費電力は電流を二乗して抵抗値を掛けたら求められ
ます。この回路形状は電験三種で頻繁に出題される
でよく勉強されておいてください。必ず紙の上で計算
が必要、目で見て理解は電験三種学習ではダメです。
★間違えた学習方法では1年勉強しても合格できません★
H25年度電験三種_理論問6
H29年度電験三種過去問_理論問7
こういう問題も今ならばできそうに思いませんか?まったく
同じ問題なんて出題されるはずはない、過去問はそこにある
エッセンスを理解してこそする意味があるのです。ただなん
となく過去問の解き方を丸暗記してやった気になってる方が
とても多いのです。過去問はアレンジされて出題される。
だから意味がある、今度は貴方一人で挑戦!正解は1番です。
尚、電子の流れは電流とは反対になるので注意。
H29年度電験三種_理論問7
電験三種学習において重要なのは何も解説を見ないで問題
を解ける成功体験を積み重ねる事
です。ただ見てそうかで
は少しアレンジされたらお手上げです。過去問が役に立た
ないという発想はまさにそういう学習方法です。良書も良
き先生もあくまで貴方の補助者、貴方自身で解ける様にな
るのが大切なんです。良いアドバイスとはその問題解法の
過程がすべて記載されている事
です、なぜ正解できないの
か?貴方が比較して検証する場合に一番必要です。私はそ
の点を重視して記事にしています、ただすべてを文書化する
のが無理なのは、書物は文字数、ページ数制限があるのでわ
からないでもありません。三種を受験するならその程度は自
分でわかりなさい!という意味かな?私は貴方の合格を微力
ながら応援するので頑張ってね。

電気計算で一番多用するのは私はズバリ分数だと思います。分数
は小学生で習いますが電験三種ではこういう分数の使い方をしま
す、これは私立中学受験問題ですがまさに今回の問の計算に似て
ると思いませんか?、分数を使いこなせる様に練習しましょう!
数のない文字式計算でも同じ様に通分が必要、分母と分子を反転
させる事は頻繁、でも基本はすべて数の分数計算と同じです。
H25年度電験三種_理論問6
反転するのは分母と分子に105/38を掛ける事で分母が1となり
分子に掛けた105/38だけが残るからです。、0以外なら分母と
分子にどんな数を同時に掛けても割っても構いません。
この
考え方が頭にないと電気の文字式や回路計算が理解できません。


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